2021年に大麻関連で逮捕された人数が5,482人と過去最高になったことが報じられました。
20代以下が7割を占め、芸能人に対する摘発も目立ってきています。最近ではET-KINGのボーカル、KLUTCHこと隈部将治メンバーが書類送検されました。
しかし一方で、外国の一部では大麻が解禁され、リスクはそれほど高くなく、依存性もタバコなどと比べて大差ないというような意見も聞かれます。
いったい、大麻はどういう作用があり、なぜ日本で禁じられているのか、考えてみたいと思います。
大麻取締法
大麻に関してなぜダメなのか、それは大麻取締法という法律で禁じられているからです。
具体的には、都道府県知事の許可を受けていない人による、
- 所持
- 譲り受け、譲り渡し
- 栽培
いずれかに該当すると、違反である旨、大麻取締法3条に明記されています。
使用について罰則なし
ここで不思議なのは「大麻の使用」自体には罰則が無い、ということです。
警察が踏み込んだ段階で、明らかに使用形跡があってもモノ自体がその場になかったりすれば、逮捕から逃れられる可能性がある、ということですが、とても不思議です。
この経緯としては、元々は栽培農家が大麻を刈り取る際に、大麻成分によって「麻(あさ)酔い」することで、「使用が罪」になると、単に収穫しただけなのに「使用罪で誤認逮捕される可能性」を考慮したと言われています。
また例えば、誰かが大麻を燃やして煙を吸っていた時、たまたま近くにいた人も吸いこんでしまい、尿検査などで陽性になってしまうと、その人も逮捕されてしまいます。
こうした事情から、現在まで「使用」について罰則が無く、その罰則について「検討状態」が続いている、ということです。
大麻の効果とは?-メリット面-
タバコやアルコールなどと同じく、人によっては合う合わないがあるようですが、合う人にとっては、
- ご飯がおいしくなる
- 快眠できる
- ネガティブな思考がなくなる
- 音楽の聴こえ方が良くなる
- 人をいとおしく思える
- 過剰な免疫状態を落ち着かせる
- 多くの人に依存の禁断症状は発生しない。大麻の依存性は1割以下との調査結果もある。
ということで、良い効果も見られます。
大麻の効果とは?-デメリット面-
当然、大麻に対してデメリットな効果もあるとされており、
- 精神病の発病が飛躍的に高まる。
- 統合失調症(妄想、不眠、意欲低下、判断力低下、引きこもり、幻覚、感情の貧困化など)リスクが約5倍 。参照元はこちら。
- ゲートウエイドラッグと呼ばれる(大麻自体は大したことなくても、そこから覚せい剤やコカインのような、より強い薬物への入り口になりうる)。
など、良い面ばかりではありません。
ただ、精神病や統合失調症については、元々精神状態が不安定だった人が大麻に手を出した、という可能性もあり、必ずしも大麻使用による症状とも言い切れません。
さいごに
まずは、大麻に関して「法に違反するものだからダメなのだ」という基本的認識を改めて行う必要があり、特に若い人、子供がスマホから簡単に外部とアクセスできるようになっている現代、改めての周知・教育が必要でしょう。
その上で、良い効果もあって、健康上のリスクがタバコやアルコールレベルかそれ以下で、一部外国で解禁されている現実もあるなら、日本でも徐々に解禁していく、という議論の流れがあっても不自然ではありません。
厚生労働省はむしろ「使用罪の創設」を目指しているようですが、日本国内でも元女優の高樹沙耶さんなど、大麻解禁を求める声が高まっているのも事実です。
今後どうなっていくのか、動向に引き続き注視していきましょう。
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