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親による虐待事件や虐待通報体験から考える【通報は189へ】

笑顔で過ごす親子 子育て

最近の虐待事件から考える

虐待による、痛ましく、悲しい事件が続いています。

こうしたニュースを目にするたびに、非常に悲しい思いがするわけですが、自分の子を守るのみならず、地域ぐるみで、他人の子であってもちょっとでも気にかけていきたいものです。

虐待を疑うことを目にした時、「児童相談所へ通報」というのは何となくわかっていても、具体的にどうすれば良いのかと言えば、児童相談所虐待対応ダイヤル「189」へ連絡することです。

これが一番分かりやすいと思います。

そもそも虐待とは?虐待の定義

虐待といっても、その定義は分かりやすい暴力のみではありません。

厚生労働省が示す虐待の定義は、下記リンクに詳細がありますが、抜粋すれば、

児童虐待の定義と現状
児童虐待の定義と現状について紹介しています。
  • 身体的虐待(殴る、蹴る、叩く、投げ落とす、激しく揺さぶる、やけどを負わせる、溺れさせる、首を絞める、縄などにより一室に拘束する)
  • 性的虐待(子どもへの性的行為、性的行為を見せる、性器を触る又は触らせる、ポルノグラフィの被写体にする など)
  • ネグレクト(家に閉じ込める、食事を与えない、ひどく不潔にする、自動車の中に放置する、重い病気になっても病院に連れて行かない など)
  • 心理的虐待(言葉による脅し、無視、きょうだい間での差別的扱い、子どもの目の前で家族に対して暴力をふるう(ドメスティック・バイオレンス:DV)、きょうだいに虐待行為を行う など)

以上が示されており、児童相談所への相談対応件数も右肩上がりに増えていると言います。

これらが疑われる場合、児童相談所虐待対応ダイヤル「189」へ連絡しましょう。

笑顔で過ごす親子

我が家の虐待通報体験

我が家の体験談ですが、筆者の住むマンションの「両隣のご家庭」は、いずれも「警察、もしくは児童相談所案件となったご家庭」でした・・・。

一方は、いかにも反社的な風貌で、子供は母親の連れ子、ご主人は当時母親と籍は入れていない、いわゆる「内縁の夫」という、いかにも虐待がおきそうな環境でした。(籍を入れていないことは軽い世間話をする機会があった中で聞きました)

そして、連れ子の男の子がどうも内縁の夫に気に入られていないと想像できました。

なぜなら、たびたび内縁夫からの怒鳴り声が聞こえていたのです。

具体的な現場を見ておらず、ただ声が聞こえるだけで、我が家もやんちゃ息子たちには頻繁に怒るので、この時点では、ただちに通報するということはしませんでした。

まずは、その男の子に注視しながら、廊下で見かけたら顔や手足に傷がないか、不自然に痩せていないかなど、あまり深入りするのも怖い為、それとなく気にかけていました。

しかしある日、真夜中11時過ぎに、その子のすすり泣く声が「ベランダから」聞こえてきたのです。

どう考えても、外に締め出されていました。

泣いている男の子


男の子は当時まだ小学校2年生くらいでした。

季節的に、冬ではありませんでしたが夏でも無かったので、夜はそれなりに冷える状況です。

そして夜の11時過ぎという時間を考えても、子供が外に締め出されて、しくしく泣いている状況は、さすがに「虐待」にあてはまると確信し、意を決して通報することにしました。

当時は189が無く、「児童相談所なのか警察なのか」どちらに通報して良いか分かりませんでした。

しかし真夜中で、緊急性を感じたので、「警察」に連絡を行いました。

警察の方はすぐに飛んで来てくださり、隣に訪問していただいた結果、その後、男の子の泣き声は聞こえなくなりました。

翌朝も警察の方がやってきて、隣の人は、警察の方にあれこれ事情聴取されていました。

以後、少なくとも「外に締め出される」という事はなくなりました。

しかし・・・家の中では、外部に分かりにくい形で何かされていたのかもしれません・・・

・・が、ひとまず、内縁の夫には「ちゃんと見てるぞ、聞いてるぞ」という無言の圧力を、少しはかけられたと思いますし、このケースでは通報して良かったと思います。

そして、もう一方のお隣さんからは、交流もあったので世間話の中で「実は児童相談所がきたの」と、直接お話しを聞きました。

原因は、よそのご家庭のことですから我が家も深くは聞けていませんが、どうも小学校低学年の女の子と、お母さんとのコミュニケーションがうまく行かないことがあり、そうしたタイミングで女の子がかんしゃくを起こすことが多かったようです。

ただ、普段外でお会いする分には、ご両親も女の子も「いたって普通」でした。


よって、我が家の印象としては、「ああ、また泣いちゃってるねぇ・・・今日も長いねぇ・・」程度でした。


普段を知るだけに、「虐待されている」という印象は全くありませんでした。

なんでもかんでも通報すれば良い訳では無いと思う理由

しかし、「何かとかんしゃくを引き起こして、長い間泣きわめく」事が続いていたある日、とうとう児童相談所の方が来られたそうです。

確かに、普段のそのご家庭のことを全く知らない人からは「虐待かも?!」と疑われても仕方が無いかもしれません。

ただ我が家の子どももたまにかんしゃくを起こしますが、「かんしゃくを起こしやすい性格の子供」だった場合、「その都度児童相談所にやって来られてはたまらない」、という気もします。

子供は100%自分の思い通りにはなりません。


学校に行くべき時間になっても行きたがらない、お風呂に入りたがらない、大勢の人が見ている前で泣きわめく、叫ぶ、店内を走り回ったり、商品をべたべた触ろうとしたり、社会的な暗黙ルールを少しずつ身につけさせる過程で、こうしたことがしょっちゅう起こるのです。

これに対し、親も一人の人間です。
こうした子供の対応を24時間行っていては、「余裕」という名の「器」が「満杯」になることは・・・実際に頻繁にあるのです。


よって親だって、子供の前で怒ります。

余裕がなくなると理性的でない怒り方をするときもあるでしょう。


怒鳴らなくても話せば分かる子もいると思います。
特に普通の女の子や大人しめの男の子に対しては、話せば分かってくれることがほとんどです。

でも、やんちゃな男の子の場合、とにかく「親がやってほしくないことを繰り返す」ので、いちいち言葉を尽くして長々と説教するよりも、大声で一喝する方が効果的で後腐れもない、というパターンもあります。

よって一概に「怒鳴ることが悪ではない」と個人的には考えています。
こうやって少しずつ、親も子も成長し、信頼関係や社会性を構築していくのです。

これは、実際に親の立場にならなければ、理解してくれといっても無理かもしれませんが、通報しようとする際に、安易に「うるさいから通報」ということではなく、「本当に虐待で苦しんでいそうだ」という、ある程度の根拠を持って通報をしていただけると親の一人としてはありがたいと思います。

子供をのびのび育てる環境が、特に都会では悪くなる一方だと感じますが、何とか未来を担う子供たちを守っていきたいものです。

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