混雑時にはベビーカーを折りたたむべきか
幾度と繰り返されるネット上でのベビーカー論争。
その中でも「混雑時にはベビーカーは折りたたんでご乗車ください」とアナウンスされることについて、子育て世代はモヤモヤする人も多いのではないでしょうか。
そして、一方「邪魔なんだよ!さっさと畳めよ!」と思う人も少なからずいると思います。
子供が居なかった時と今、子供を持っている時とで、どちらの言い分もよく分かる為、「どちらが正しい」というのはなかなか言い切れない部分があり、悩ましい所ですが、改めてこの問題を考えてみました。
一部のバスなどでは「混雑時には折り畳んでください」とアナウンスされますので、そういった場合は郷に入っては郷に従え、これは従う必要があるでしょう。
しかし、日本はとにかく「畳まなくてはならなそうな空気感なら畳む」という、個人の判断に委ねられているケースも多いと思います。
我が家の子供たちは全員ベビーカーは卒業しましたが、ベビーカーのヘビーユーザーだった時代は何度も葛藤しました。
電車などでもそうですが、確かに混雑した中でデカデカとしたベビーカーが広げられて、ちっちゃな赤ちゃんがスゴイスペースを取っているのを見ると、「邪魔だなぁ、畳めよ・・・ダッコしろよ・・・」と思ってしまうのは、特に、そういう子育て経験の無い人には仕方がないのかな、と思います。
ベビーカーに理解を示せない大人が増えている
日本の少子化は恐ろしいほどのスピードで進行し、このコロナ禍でさらに少子化が進んでいます。
そして、アメリカと同じように一部のとてつもない金持ちがチラホラいる一方で、大半の日本人の可処分所得はどんどん減少していっています。
自由が少なくなる「結婚」のメリットを感じられない人が増え、独身をあえて貫いている人も増えています。
コロナで皆さん、多かれ少なかれストレスが増えています。
そうした中で、「混雑時のベビーカー」へ理解を示せない人が増えるのも無理はありません。
もちろんそうした混雑時は避けて、空いている時間を選ぶのはひとつ対策としてはありますが、「その時間帯でないといけなかった」理由があるのかもしれませんよね。
もしくは、普段通勤で電車やバスを利用することがなかったりすれば、
「ここまで混んでいるとは思わなかった!」
・・・という事も当然ありうるはずです。
タクシーではお金がかかりますし、自家用車が無かったり、出せない事情があったのかもしれない。
ここは優しい心でいたいですし、心の中では邪魔だと思っていても、決して口や態度に出さないであげていただきたい。
ベビーカーを畳むことによる効果は?
では、バスでのアナウンスのようにベビーカーを畳んだとして、肝心の効果である「それに見合った空きスペースが増える」のでしょうか。
まず、ベビーカーを畳むということは、、赤ちゃんを抱っこし、ベビーカーを持ち、ベビーカーに収納している様々な赤ちゃんグッズ(オムツ、着替え、飲み物など)を取り出して手に持たなければなりませんが、必ずしもスペースは縮小されません。
そればかりか、親が母親のみであると、一人ですべてを抱えなければならず、赤ちゃんをダッコひもでだっこし、右手にベビーカー、左手には赤ちゃんグッズバッグを抱えることになりますので、赤ちゃん連れでない人よりは、どうしてもスペースを取らざるを得ません。
赤ちゃんって、生まれたてなら最初は3~4キロですが、まだベビーカーが必要な1~2歳になってくると、当然どんどん重くなります。そんな重たい赤ちゃんをダッコしながらベビーカーも赤ちゃんグッズも、そして買い物したなら買い物バッグも手に持つ。
何よりとってもメンドクサイ。
赤ちゃんをダッコひもでダッコする、ベビーカーを折りたたむ、手に荷物を持つ。準備に時間もかかります。
そして荷物や赤ちゃんの手足が当たったりしないよう、周りに注意しながら乗り物に乗って耐える。
子育てって「苦行」なのでしょうか。
混雑した中で畳めば、ベビーカーのメーカーによっては車輪部分が上に上がってきて、自分はもちろん、周りも服が汚れるリスクもあります。
公共の乗り物で、混雑したらベビーカーを畳まなければならない、という、「マナー」は、現在の運用として適切なのか、僕は甚だ疑問です。
ホリエモンやさかもと未明が「子供が泣き叫ぶなら睡眠薬飲ませればいい」旨発言しました。
確かに一部外国にそのような措置を取る文化もあるようですね。
しかし、ここは日本。
免疫も少ない小さな子供に、飲まさなくていい薬を飲まさなければならない許容力の無い国に、なっていって欲しくない。
各交通機関の対応
だんだんと公共交通機関において、ベビーカーを畳まなくて良いとする流れになってきています。
・都営バス
・関東鉄道バス
・東京メトロ
ベビーカー専用スペースが出来ましたよね。
しかし、依然として、「混雑時は畳め」とするバス会社なども見られます。
僕は、今の日本の「停滞」の理由のほとんどは「少子高齢化」で説明がつくのではないかと思います。
日本が元気だった、戦後の高度成長期~バブル期は、いわば「みんな若かった」んです。
まさに現役世代の20~50代は大いに働き、大いに遊び、その中で多くの子供たちも生まれ、ワイワイしていたと思います。
ところが今は、そのままその人たちがパワフルなまま年を取り、若者たちに道を譲れなくなっている。
高齢の政治家なんかはその典型だと思いますが。
そして個々人の自由が増え、結婚のデメリットに嫌気を持ち、可処分所得が増えない中、必然的に進行する少子化。
個人的には、高度成長期~バブルの元気な時代を復活させるには、まずは若者がもっともっと増えて行かないといけないと考えています。
そのために、こういう子育て世代がなるべく必要以上に神経を使わなくて良い運用にして欲しい。
子供たちや子を持つ親たちが元気でのびのび暮らせる社会になっていってほしいものです。
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