FXを始めた方で絶対に聞く言葉の一つと言えば移動平均線だと思います。
どのように見たら良いのか、という観点で、ゴールデンクロスという言葉も良く聞かれる言葉ではありますが、当然これだけではありません。
移動平均線について、他にどういった言葉があるのか、どう見たら良いのか、8つの売買サインやその他指標について解説していきます。
移動平均線の見方
移動平均線についての基本的な解説については、他のサイトにも多くの記述がありますのでこちらをご参照ください。
そして、この移動平均線の形によって、「これから上がるかも」「これから下がるかも」というサインがいろいろとあります。
ゴールデンクロス
画像の移動平均線は、
- 赤・・・10日移動平均線・・・短期
- 緑・・・25日移動平均線・・・中期
- 青・・・75日移動平均線・・・長期
になります。
「日」の設定については諸説ある為、上記の通りでなくても大丈夫ですが、概ね5の倍数で、短期・中期・長期での設定をすると良さそうです。
画像の赤丸部分を見ると、赤の移動平均線が、下から緑、そして青の移動平均線を上に突き抜けていますね。
そして、緑や青も、緩やかに上昇傾向です。
こういう状況をゴールデンクロスと言います。
なぜゴールデンクロスでは上がりやすいのか
なぜゴールデンクロスになると上がりやすいのでしょうか。
考えられる一因としては、「みんなゴールデンクロスになると上がりやすいことを分かっている」がありそうです。
チャートをずっと見ていると、「もうすぐゴールデンクロスが起こりそう」という状況になります。
ローソク足の動きが上向きになりだし、そして移動平均線もゴールデンクロスになろうとする。
この時、ちょっと経験のある投資家なら「ゴールデンクロスになりそうだ」と思い、なるべく底値で買いたいからと、買いの注文が増える⇒ゴールデンクロスになる⇒上がる、というサイクルになりやすいのです。
もちろん、ここで「ダマシ」といって、移動平均線が上に突き抜けると見せかけて、大口の売り注文などが入って下がることもありますので注意が必要です。
パーフェクトオーダー
移動平均線で、3本の移動平均線の方向が揃っている状態になることがあり、この状態をパーフェクトオーダーと呼びます。
画像だと、上昇方向に3本の線の方向がそろっているので「強力な上昇トレンド」であると言えます。
下降方向に3本の線の方向がそろうと、「強力な下降トレンド」であると言えます。
グランビルの法則
グランビルの法則のグランビルとは、アメリカの金融ライターおよび投資セミナーの講師だったジョセフ・グランビルという方を指します。
このグランビルの法則では「8つの売買サイン」があるとされています。
買1 | 上向きまたは横ばいの移動平均線を価格が下から上へ抜けた場合 |
買2 | 上向きの移動平均線を価格が一時下抜けた後に、再度上抜けた場合 |
買3 | 上向きの移動平均線の近くまで価格が下落し、移動平均線を下抜けることなく再度上昇した場合 |
買4 | 価格が下向きの移動平均線の下に大きく乖離した場合 |
売5 | 上昇から横ばいまたは下向きに転じた移動平均線を、価格が上から下に抜けた場合 |
売6 | 下向きの移動平均線を価格が一時的に上抜けた場合 |
売7 | 下向きの移動平均線の近くまで価格が上昇し、移動平均線を上抜けることなく再度下落した場合 |
売8 | 価格が上向きの移動平均線の上に大きく乖離した場合 |
イメージで見てみましょう。
このような形ですね。
確かになるほど、と思う部分は多くあるのですが、例えばひとつの法則にあてはまった瞬間、その通りにトレードしてしまうのも危険です。
グランビルの法則のみならず、後述するMACD(マックディー)などの指標と組み合わせながら自分なりの経験則を積み上げた上でトレードされることをオススメします。
エリオット波動・・・は使えない?!
エリオット波動というものもあり、これもラルフ・ネルソン・エリオット氏が提唱しました。
簡単に言えば、
- 上昇局面では5つの波動があり、下降局面では3つの波動がある。
が基本です。
つまり、上昇時はじわじわと波打ちながら上昇していくのに対し、下降時は一気に下がりやすいことを示します。
他にもありますが、計量経済学的、数理統計学的根拠は特にない経験則(Wikipediaより)とあります。
実際、「後から見れば」、「あー、エリオット波動だ!」と分かりやすいチャートはあっても、リアルタイムでトレードしようとする際に、エリオット波動どおりに進まないチャートはいくらでもあるので、個人的には、なかなか活用が難しいと感じています。
MACD
初心者トレーダーにも人気で分かりやすいMACD(マックディー)は、いわば移動平均線の発展版です。
こちらは別記事にしていますので、よろしければご参照ください。
終わりに
以上、奥の深い移動平均線のお話でした。
FXでは買いか売りかを判断するだけにも関わらず、奥が深いですね。
よって様々な法則や指標を駆使しても100%勝ち続けることはできませんが、それでもまったく行き当たりばったりでトレードする人よりは勝率が高くなったり、損失も抑えられたりしますので、継続的に勉強していきましょう。
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